子どもの爪かみ癖・口唇かみ癖 ― 歯並びやお口の健康への影響と改善法
はじめに
「子どもが爪をかむクセが治らない」「下唇をいつも噛んでいるけど大丈夫?」
このような習慣は“口腔習癖”の一つであり、放置すると歯並びや歯ぐき、さらには発音にまで影響を及ぼすことがあります。
爪かみ癖とは?
爪かみ癖(咬爪癖:こうそうへき)は、ストレスや緊張のはけ口として無意識に行われることが多い習癖です。
起こりやすい影響
•前歯が削れて短くなる
•前歯が出っ歯気味になる
•歯ぐきや爪の周りに炎症が起きやすい
口唇かみ癖とは?
口唇かみ癖は、上下の唇を無意識に噛む習慣のことです。
起こりやすい影響
•上下の前歯の噛み合わせにズレが生じる
•出っ歯(上顎前突)や受け口(下顎前突)の原因になる
•唇の炎症や口内炎を繰り返す
ご家庭で気づけるサイン
•爪がいつも短くギザギザになっている
•下唇や上唇に噛んだ跡がある
•前歯がすり減っている
•歯並びが徐々に前突気味になってきている
歯科医院での対応
1.定期検診での観察
歯や歯ぐきに負担がかかっていないかをチェックします。
2.習癖改善のアドバイス
爪かみや唇かみの代わりに、安心できる行動を推奨。
3.矯正治療・MFT
歯並びに影響が出ている場合は、矯正治療や口腔筋機能療法を組み合わせて改善を目指します。
ご家庭でできる工夫
•爪を短く清潔に整える(かみ癖のきっかけを減らす)
•手遊びやストレス発散の方法を見つける
•保護者が気づいたときは叱らず優しく声かけをする
•姿勢や口呼吸の改善もあわせて意識する
当院での取り組み
伊皿子おおね歯科医院では、スマイルキッズプログラムで定期的にお子さまの口腔習癖を確認しています。必要に応じてMFT(口腔筋機能療法)を導入し、習癖の改善をサポート。また、矯正を専門とする女医が在籍しているため、歯並びや噛み合わせの変化も安心してご相談いただけます。
まとめ
爪かみ癖や口唇かみ癖は、単なるクセと思われがちですが、放置すると歯並びや口腔機能に悪影響を与えることがあります。
気になる習慣がある場合は、ぜひ早めに歯科医院でご相談ください。
2025年9月25日 カテゴリ:未分類