白金高輪の歯医者伊皿子おおね歯科医院。白金高輪駅、泉岳寺駅徒歩5分

ご予約専用ダイヤル

電話アイコン03-5421-4182

メイン画像

「歯並びに影響するって本当?」―乳歯晩期残存が引き起こす歯列への具体的な影響例

はじめに

子どもの歯の生え変わりは、将来の歯並びや噛み合わせに大きな影響を与える重要な時期です。その中でも見過ごされやすいのが「乳歯晩期残存(にゅうしばんきざんぞん)」です。これは、永久歯が生えるタイミングになっても乳歯が抜けずに残ってしまう状態のことを指します。今回は、乳歯晩期残存がどのように歯並びに影響を及ぼすのか、具体的な例を交えて解説していきます。

乳歯晩期残存とは?

通常、乳歯は6歳頃から12歳頃までに徐々に永久歯へと生え変わります。しかし何らかの理由で乳歯が残ったままになると、その後に生えてくる永久歯の位置や角度に異常が生じやすくなります。乳歯晩期残存の原因としては、永久歯の萌出遅延、萌出方向異常、または永久歯自体が存在しない「先天性欠如」などが考えられます。

歯並びに与える具体的な影響

1. 永久歯の萌出スペースが不足する

乳歯が抜けるべき時期に抜けないと、その下から生えてくる永久歯のスペースが確保されず、結果として歯列からはみ出して生えてしまうことがあります。これがいわゆる「乱杭歯」や「八重歯」の原因になります。

2. 永久歯が別の位置から生えてしまう

乳歯が残っているために、本来のルートで生えてこられず、永久歯が歯列の内側や外側から斜めに生えてくることもあります。このような状態を放置すると、将来的に矯正治療が必要になる可能性が高まります。

3. 噛み合わせのズレ

乳歯晩期残存により上下の歯の位置関係が乱れると、正常な咬合関係が築けなくなります。片側だけで噛む癖がついたり、顎の成長に左右差が出たりすることもあります。これが長期的には顎関節症などのリスク要因にもなります。

4. 永久歯の埋伏(まいふく)

乳歯が抜けずに長期間残ると、永久歯が歯ぐきの中で埋まったままになる「埋伏歯」になる場合があります。これは外科的処置を伴うこともあり、早期発見・対応が重要です。

実際によくあるケース

● 下の前歯が2列に並ぶ「二重歯列」

下の前歯に乳歯と永久歯が並んでいる状態。これは乳歯がなかなか抜けず、永久歯が内側から生えてきてしまった結果です。放置すると噛み合わせや見た目に大きな影響が出ます。

● 小臼歯(5番目の歯)が出てこない

乳歯が抜けるはずの場所にずっと残っているため、永久歯が出てこられずに歯列に隙間ができたり、隣接歯が傾いてきたりすることがあります。

放置するとどうなる?

・歯並びや噛み合わせの問題が複雑化し、矯正治療が難航する
・顎の成長バランスが崩れ、顔貌に左右差が生じる
・正しい発音や咀嚼機能にも影響が出る可能性がある

当院の対応

伊皿子おおね歯科医院では、定期検診時に歯の交換時期をしっかりチェックしています。特にスマイルキッズプログラムでは、永久歯の萌出状況や乳歯の動揺度を観察し、必要に応じてレントゲン撮影などの精密検査を実施します。さらに、矯正専門の女性歯科医師が在籍しており、歯列全体を見据えた長期的な視点での治療提案も行っています。

まとめ

乳歯晩期残存は、見た目にはわかりにくいものの、将来の歯並びや噛み合わせに大きな影響を及ぼすことがあります。保護者の方が気づかないうちに進行してしまうケースも多いため、定期的な歯科検診が何よりも大切です。お子さまの口元に少しでも違和感を感じたら、どうぞお気軽にご相談ください。

  カテゴリ:未分類

アクセス 電話する