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「癒合歯(ゆごうし)」ってなに? ― その特徴と早期発見・対応の重要性

はじめに

子どもの歯の健康は、将来の噛み合わせや歯並び、さらには全身の健康にも関わる重要なテーマです。その中でも、あまり知られていないのが「癒合歯(ゆごうし)」という状態です。一見すると普通の歯に見えるかもしれませんが、放置することでさまざまな問題を引き起こす可能性があります。今回は、癒合歯の基礎知識から、注意点、そして当院での対応までを詳しく解説します。

癒合歯とは?

癒合歯とは、2本の歯の歯胚(しはい:歯のもととなる組織)が発育の途中でくっついてしまい、1本の歯のようになったものです。乳歯に多く見られ、特に下の前歯(乳側切歯と乳犬歯)に好発します。見た目は1本の大きな歯のように見えますが、実際には2本の歯が癒着している状態です。

癒合歯が起こる原因と分類

癒合歯は、胎児期の歯の発生過程で、隣接する歯胚同士が何らかの理由で融合してしまうことによって起こります。原因は明確には分かっていませんが、遺伝的要因や局所的な環境要因が関与していると考えられています。
また、似たような状態に「双生歯(そうせいし)」と呼ばれるものもあります。双生歯は、1本の歯胚が分裂して2本の歯のように見える状態で、見た目は癒合歯と非常によく似ています。これらはレントゲンや歯の数を数えることで区別できます。

癒合歯が引き起こす可能性のある問題

癒合歯自体がただちに健康上のリスクとなるわけではありませんが、いくつかの問題が生じる可能性があります。

・歯列不正や噛み合わせの問題:正常な歯の位置からずれている場合、周囲の歯の並びに影響することがあります。
・永久歯への影響:癒合歯の下にある永久歯が欠如していることもあり、歯列の発育に問題が生じる場合があります。
・むし歯のリスク:癒合部分には溝ができやすく、清掃が行き届かないため、むし歯や歯肉炎の原因になりやすいです。
・審美性の問題:特に前歯に癒合歯があると、見た目に違和感を覚えるお子さまもいます。

ご家庭で気づけるサインとは?

癒合歯は、歯の本数を数えることで気づけることがあります。例えば、「下の前歯が左右で歯の数が違う」「1本だけ妙に大きな歯がある」などです。また、歯と歯の間に段差や溝があるように見える場合も注意が必要です。少しでも気になることがあれば、歯科医院での確認をおすすめします。

歯科医院での診断と対応

癒合歯は視診だけでなく、レントゲン撮影を用いて診断されます。レントゲンで歯根や永久歯の状態を確認し、必要に応じて経過観察・予防処置・矯正治療などの方針が決定されます。
永久歯が欠如している場合には、乳歯を長く使えるように定期的なケアを行うことがあります。逆に永久歯が正常に存在する場合でも、歯列不正を予防するために矯正を検討することもあります。

当院の対応

伊皿子おおね歯科医院では、スマイルキッズプログラムを通じて、乳歯列期から永久歯列期にかけたお子さまのお口の状態を継続的に観察しています。癒合歯が確認された場合は、必要に応じてレントゲンによる診断を行い、今後のリスクや対策を丁寧にご説明いたします。
また、当院には矯正専門の女性歯科医師が在籍しており、必要に応じて矯正治療も視野に入れたトータルなサポートが可能です。

まとめ

癒合歯は珍しい状態ではありますが、永久歯の発育や歯並びに影響を及ぼす可能性のある重要なサインでもあります。早期に発見し、必要な対応をとることで、多くのトラブルを未然に防ぐことができます。ご家庭での気づきと、定期的な歯科検診の両輪で、お子さまの健やかな成長を支えていきましょう。

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