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口唇閉鎖不全と虫歯・歯周病の発症リスク ― 唾液分泌と自浄作用の低下

はじめに

「口がいつも開いている」「ぽかんとした表情になっている」――こうした状態は単なる癖ではなく、口唇閉鎖不全 と呼ばれる口腔機能の問題です。見た目だけでなく、口呼吸や口腔乾燥を引き起こし、虫歯や歯周病のリスクを高める要因となります。本コラムでは、口唇閉鎖不全がなぜ虫歯や歯周病につながるのか、そして予防・改善のポイントについて解説します。

口唇閉鎖不全とは?

口唇閉鎖不全は、安静時に上下の唇をしっかり閉じることができない状態を指します。

特徴

•常に口が半開き
•睡眠中も口呼吸になりやすい
•唇や口周りの筋肉が弱い
•歯並びや顔貌の発育に影響することがある

唾液の重要な役割

唾液はお口の健康を守る大切な要素です。

•自浄作用:食べかすや細菌を洗い流す
•抗菌作用:虫歯や歯周病の原因菌を抑制する
•緩衝作用:酸を中和して虫歯を防ぐ
•再石灰化作用:エナメル質を修復し、初期虫歯を改善する

唾液が不足すると、口腔環境は一気に悪化します。

口唇閉鎖不全が虫歯・歯周病を招くメカニズム

1.口呼吸による乾燥

 口を閉じられないため鼻呼吸ではなく口呼吸になり、口腔内が乾燥。唾液の自浄作用が働きにくくなる。

2.唾液分泌の低下

 常に口が開いていることで唾液腺の働きが弱まり、唾液量が減少。

3.細菌の増加

 口腔内の乾燥は細菌の繁殖を助長し、虫歯菌・歯周病菌が優位になる。

4.歯肉炎・歯周炎の進行

 細菌が蓄積して歯ぐきに炎症が起こりやすくなる。

放置した場合のリスク

•虫歯の多発:特に前歯に虫歯ができやすい
•歯周病の進行:歯ぐきの腫れ・出血・歯の動揺
•口臭の悪化:乾燥により揮発性ガスが増加
•歯列不正:歯並びの悪化や顎の成長への影響

改善・予防のためにできること

ご家庭での取り組み

•鼻呼吸を促す(鼻づまりがあれば耳鼻科を受診)
•規則正しい生活で免疫力を保つ
•唇や舌を動かす体操(MFTに準じたトレーニング)
•就寝時の加湿で乾燥を防ぐ

歯科医院での対応

•スマイルキッズプログラム:定期検診で口腔習癖や歯並びをチェックし、必要に応じて指導を実施。
•MFT(口腔筋機能療法):舌・唇・頬の筋肉を鍛え、自然に口を閉じられるようにする。
•矯正治療:歯並びや顎の成長に問題がある場合、早期介入が効果的。

当院での取り組み

伊皿子おおね歯科医院では、口唇閉鎖不全を含むお子さまの口腔機能発達に注目し、定期的なチェックを行っています。スマイルキッズプログラムを通じて歯並びや口腔衛生習慣の指導を行い、必要に応じて MFT を取り入れています。また、矯正を専門的に行う女医 が在籍しているため、歯並びや噛み合わせに関するご相談にも安心して対応できます。

よくある質問(Q&A)

Q1. 子どもの口呼吸は自然に治りますか?

一時的に改善することもありますが、口唇閉鎖不全がある場合は歯科的な介入が必要になることがあります。

Q2. 口唇閉鎖不全を放置するとどうなりますか?

虫歯・歯周病のリスク増加だけでなく、顔貌の発育や全身の健康にも悪影響を及ぼす可能性があります。

Q3. 大人でも改善できますか?

MFTや矯正治療により改善は可能です。生活習慣の見直しと併せて取り組むことが大切です。

まとめ

口唇閉鎖不全は見た目の問題にとどまらず、虫歯・歯周病の発症リスクを高める重大な要因 です。唾液分泌と自浄作用の低下によって口腔内環境が悪化するため、早期の対応が欠かせません。
ご家庭での工夫と歯科医院での専門的なサポートを組み合わせ、健やかなお口の成長を守りましょう。

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