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口腔乾燥症(ドライマウス)と虫歯・歯周病の関係 ― 予防と治療のポイント

はじめに

最近「口の中が乾く」「唾液が出にくい」といった悩みを抱える方が増えています。これは 口腔乾燥症(ドライマウス) と呼ばれる症状で、単に不快なだけではなく、虫歯や歯周病を悪化させる大きな要因となります。本コラムでは、ドライマウスの原因や健康への影響、そして予防・治療のポイントについて詳しく解説します。

口腔乾燥症(ドライマウス)とは?

口腔乾燥症とは、唾液の分泌量が低下し、口の中が乾燥する状態を指します。

主な症状

•口の中がネバつく
•舌がひび割れる、口角炎が起きやすい
•味覚の低下
•口臭の悪化
•義歯の装着が不快

ドライマウスの原因

1.加齢

年齢とともに唾液腺の働きが低下する。

2.薬の副作用

降圧薬、抗うつ薬、抗アレルギー薬などにより唾液分泌が抑えられる。

3.全身疾患

糖尿病、シェーグレン症候群、腎疾患などが関与。

4.生活習慣

口呼吸、喫煙、ストレス、脱水など。

唾液の役割と口腔内の健康

唾液は単なる潤滑液ではありません。以下のような重要な役割を担っています。
自浄作用:食べかすや細菌を洗い流す
抗菌作用:細菌の繁殖を抑える
緩衝作用:酸を中和し、虫歯を防ぐ
再石灰化作用:エナメル質を修復する
咀嚼・嚥下の補助:食事をスムーズに行える
この唾液が不足すると、口腔内のバランスが崩れ、さまざまなトラブルを引き起こします。

ドライマウスと虫歯・歯周病の関係

虫歯リスクの増加

唾液が少ないと口の中の酸が中和されにくくなり、虫歯の原因菌が繁殖しやすくなります。特に高齢者では根面う蝕(歯の根元の虫歯)が多発します。

歯周病の進行

唾液の抗菌作用が低下すると歯周病菌が増殖し、炎症が悪化しやすくなります。出血や歯肉の腫れが続き、重度化するリスクが高まります。

口臭の悪化

細菌が増えやすく、揮発性硫黄化合物などのガスが発生しやすいため、強い口臭につながります。

予防のポイント

1.水分補給をこまめに行う

特に高齢者は喉の渇きを感じにくいため注意。

2.キシリトールガムやシュガーレスキャンディー

咀嚼を促すことで唾液分泌を助ける。

3.鼻呼吸を習慣化

口呼吸は乾燥を悪化させる。

4.バランスの良い食事

タンパク質・ビタミン・ミネラルを意識する。

5.禁煙・節煙

タバコは唾液腺の働きを弱める。

歯科医院での治療

•保湿剤・人工唾液の使用
 口腔内ジェルやスプレーで潤いを補う。

•唾液腺マッサージ・MFT(口腔筋機能療法)
 唾液腺を刺激し分泌を促す。

•レーザー治療
 一部の歯科ではレーザーを用いて唾液腺を刺激する方法を導入。

•虫歯・歯周病の早期治療
 乾燥により進行しやすいため、早めの対応が必要。

ご家庭でできるセルフケア

•就寝時に口を閉じやすい環境を整える(加湿器の使用)
•アルコールやカフェインの過剰摂取を控える
•舌や口唇を動かす体操で筋肉を鍛える
•定期的な歯科検診で口腔内の変化をチェック

まとめ

口腔乾燥症(ドライマウス)は、単なる不快症状にとどまらず、虫歯・歯周病・口臭 のリスクを高める重大な要因です。予防には日常の生活習慣改善が欠かせず、必要に応じて歯科医院での専門的な治療を組み合わせることが大切です。
「最近口の中が乾きやすい」と感じたら、早めに歯科医院へご相談ください。

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