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子どもの睡眠時無呼吸と歯並びの関係 ― 歯科が果たせる早期介入の役割

はじめに

子どもにも睡眠時無呼吸症候群(Sleep Apnea: SAS)があることは、意外に知られていません。 特にアデノイドや扁桃肥大が原因となることが多く、歯科領域との関連も深いのが特徴です。 このコラムでは、小児の睡眠障害と歯並びの関係に焦点を当て、歯科医院でできる早期介入の重要性について解説します。

小児の睡眠時無呼吸とは

小児SASは、睡眠中に気道が閉塞して呼吸が止まる、あるいは著しく低下する状態を繰り返す疾患です。 主な原因はアデノイド(咽頭扁桃)や口蓋扁桃の肥大ですが、顎の成長不足や舌の位置異常、肥満、口呼吸の習慣なども影響します。

見逃されやすい小児SASのサイン

夜間のいびき、呼吸の中断、頻繁な寝返り、日中の眠気、集中力の低下、落ち着きのなさなどが挙げられます。 特に注意したいのは、学習障害や多動傾向の裏に睡眠障害が潜んでいるケースです。

歯並びや顎の発育との関係

小児SASを抱える子どもは、口呼吸や舌の位置異常により、上顎の横幅が狭くなりやすく、開咬や上顎前突、反対咬合などの不正咬合が生じやすくなります。 また、慢性的な口呼吸により、顔貌の成長にも影響が出ることがあります(アデノイド顔貌など)。

歯科でできる早期介入

歯科医院では、口腔内の観察から小児SASの兆候に気づくことができます。 舌の位置、口唇閉鎖、口呼吸の有無、顎の幅、歯列のアーチ形状などから、成長の偏りを早期に察知できます。
必要に応じて耳鼻咽喉科や小児科と連携しながら、口腔筋機能療法(MFT)や拡大床などによる早期矯正を提案することもあります。

小児矯正による気道確保の効果

顎の成長をコントロールする小児矯正は、見た目の歯並びだけでなく、気道を広げる効果も期待されます。 特に上顎の横幅を広げることで、鼻腔や咽頭部のスペースが確保され、呼吸がしやすくなることがあります。

家庭でできるセルフチェックと対策

お子さまの睡眠中に以下の点をチェックしてみてください:

– いびきをかいていないか
– 口を開けたまま寝ていないか
– 寝相が極端に悪くないか
– 日中、集中力が続かない様子がないか

これらに当てはまる場合は、歯科医院への相談をおすすめします。

まとめ

子どもの睡眠は、成長や学習、情緒の安定にとって極めて重要です。 歯科では、単に歯を整えるだけでなく、お子さまの全身的な健康を支える役割も担っています。 小さなサインに早く気づくことで、将来的な心身のトラブルを予防できる可能性があります。 気になる症状があれば、ぜひ早めに歯科医院へご相談ください。

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