白金高輪の歯医者伊皿子おおね歯科医院。白金高輪駅、泉岳寺駅徒歩5分

ご予約専用ダイヤル

電話アイコン03-5421-4182

メイン画像

ブログ

妊婦さんの歯科検診はなぜ必須? ― 胎児にも影響する“ママのお口の健康”

はじめに

妊娠中は体のあらゆる部分が変化し、心身ともにデリケートな時期となります。その中でも意外と見落とされがちなのが、口腔内の健康です。「妊娠中は歯医者に行ってはいけない」「治療は控えるべき」など、誤解も多くありますが、実際には妊娠中の歯科検診・口腔ケアは非常に重要です。本コラムでは、妊娠中の歯の健康と全身、そして胎児との関係について解説します。

妊娠中に起こりやすいお口の変化

妊娠中はホルモンバランスの変化により、以下のような口腔トラブルが起こりやすくなります:

・妊娠性歯肉炎(妊娠中に歯ぐきが腫れる、出血しやすくなる)
・つわりによる歯磨き困難、嘔吐による酸蝕歯
・食習慣の変化による虫歯リスクの増加
・唾液の性質の変化(粘度が増し自浄作用が低下)

お口の健康が胎児に与える影響

近年、口腔内の炎症が胎児の健康に影響するという研究結果が注目されています。特に歯周病は、全身の炎症反応を引き起こすため、以下のようなリスクがあるとされています。

・早産のリスク増加
・低体重児出産の可能性
・妊娠高血圧症候群との関連

炎症を起こす歯周病菌が血中に入り、胎盤を介して影響する可能性が指摘されているのです。

妊娠中でもできる歯科検診・ケア

妊娠中でも、基本的な歯科検診やクリーニング(歯石除去など)は安全に受けることができます。特に安定期(妊娠5~8ヶ月頃)は、体調が比較的落ち着いているため、検診や処置に適した時期です。

・レントゲン撮影:腹部を保護すれば、安全に撮影が可能です
・麻酔:通常の歯科用局所麻酔は胎児への影響が少ないとされています
・薬の使用:抗生物質や鎮痛薬も、医師と連携し必要最小限にとどめることで対応可能です

妊娠中に受けるべきケアとタイミング

以下の時期ごとに、受けるべきケアと注意点をまとめました:

【妊娠初期(~妊娠4ヶ月)】

・体調が不安定なため、緊急性の高い治療以外は避けるのが基本
・検診と予防的ケア(歯磨き指導など)が推奨されます

【妊娠中期(5~8ヶ月)】

・安定期で、歯科治療に最も適した時期
・虫歯や歯周病の治療、クリーニング、必要なレントゲン撮影も可能

【妊娠後期(9ヶ月以降)】

・お腹が大きくなり診療姿勢がつらくなることもあるため、応急処置中心に
・出産直前の処置は避けた方がよい

当院での取り組み

伊皿子おおね歯科医院では、妊婦さんが安心して歯科検診・治療を受けられるよう、以下のような体制を整えています:

・妊娠中の状態に合わせた診療スケジュールの調整
・産婦人科とも連携し、必要な情報を共有
・マタニティ期からの予防ケアとしてスマイルキッズプログラムにつなげるご提案

妊娠中だけでなく、出産後も継続的な口腔管理をサポートいたします。

まとめ

妊娠中の歯科検診は、母体の健康を守るだけでなく、胎児の健康リスクの低減にもつながる重要なケアです。口腔のトラブルは予防と早期対応が鍵となります。
「妊娠中だから…」と遠慮せず、気になることがあればぜひ歯科医院にご相談ください。妊婦さんとお腹の赤ちゃん、どちらの健康も大切に守っていきましょう。

 カテゴリ:未分類

妊娠性歯肉炎に注意! ― 見落とされがちな“妊娠中の歯ぐきの腫れ”

はじめに

妊娠中の体の変化は、お腹まわりやホルモンバランスだけでなく、実はお口の中にも影響を及ぼします。中でも「妊娠性歯肉炎」は多くの妊婦さんに見られるトラブルですが、軽視されやすく、対応が遅れることで重大な健康リスクにつながることも。本コラムでは、妊娠性歯肉炎の原因、症状、胎児への影響、そして対策までを詳しくご紹介します。

妊娠性歯肉炎とは?

妊娠性歯肉炎とは、妊娠中のホルモン変化によって引き起こされる歯ぐきの炎症です。特に妊娠中期から後期にかけて多く見られ、通常の歯肉炎と比較して、わずかな歯垢でも過剰に反応して腫れや出血が起こりやすくなります。

主な症状:

・歯ぐきが赤く腫れる
・歯みがき時に出血しやすい
・歯ぐきがむずがゆい、痛みを感じる

原因となるホルモンの影響

妊娠中に増加するエストロゲンやプロゲステロンは、歯ぐきの毛細血管を拡張しやすくし、炎症を助長する働きがあります。これにより、少しのプラーク(歯垢)でも過敏に反応し、通常よりも大きく腫れることがあります。
また、免疫機能の変化も関係しており、妊婦さんは細菌への抵抗力が一時的に低下する傾向にあります。

妊娠性歯肉炎が胎児に与える影響

「歯ぐきの腫れくらい…」と放置するのは危険です。進行した妊娠性歯肉炎や歯周病は、血中に炎症物質が入り込むことで全身に悪影響を及ぼし、以下のようなリスクが指摘されています。

・早産
・低体重児出産
・妊娠高血圧症候群

お母さんのお口の炎症は、赤ちゃんの健康にも大きく関係しているのです。

妊娠中の歯科ケアは安全?

妊娠中でも、正しく時期を選べば歯科検診やクリーニングは安全に受けられます。

【初期(~妊娠4ヶ月)】

体調が不安定な時期。歯科医に相談のうえ軽いケアを。

【中期(5~8ヶ月)】

治療やクリーニングに最適なタイミング。多くの処置が可能です。

【後期(9ヶ月~)】

お腹が大きくなるため、無理のない範囲での対応を推奨。

当院では、妊婦さんの体調に配慮し、快適に診療を受けていただけるようサポートしています。

自宅でできる予防ケア

妊娠性歯肉炎を予防するには、毎日のセルフケアが不可欠です。

・やさしく丁寧なブラッシング
・デンタルフロスで歯間も清潔に保つ
・つわりのある方は、無理のない時間帯や歯みがきジェルを活用
・食後のうがいや、水だけでも口をすすぐ習慣を

また、妊娠中は食事回数や甘味の摂取が増えがちなので、間食の管理も重要です。

当院でのサポート

伊皿子おおね歯科医院では、妊婦さんのための安心・安全なケア体制を整えています。

・妊娠中の体調や週数に応じた診療スケジュールの提案
・必要に応じて産婦人科との連携も可能
・スマイルキッズプログラムへのご案内(出産後の赤ちゃんの口腔管理サポート)

妊娠中から始まる「家族全体の予防歯科」を目指してサポートいたします。

まとめ

妊娠性歯肉炎は、軽視してよい症状ではなく、母体にも胎児にもリスクを及ぼしかねません。早期の歯科検診と適切なケアで、安心して出産を迎える準備を進めましょう。
気になる症状がある方は、どうぞお気軽にご相談ください。あなたと赤ちゃんの笑顔を守るお手伝いをいたします。

 カテゴリ:未分類

「歯並びに影響するって本当?」―乳歯晩期残存が引き起こす歯列への具体的な影響例

はじめに

子どもの歯の生え変わりは、将来の歯並びや噛み合わせに大きな影響を与える重要な時期です。その中でも見過ごされやすいのが「乳歯晩期残存(にゅうしばんきざんぞん)」です。これは、永久歯が生えるタイミングになっても乳歯が抜けずに残ってしまう状態のことを指します。今回は、乳歯晩期残存がどのように歯並びに影響を及ぼすのか、具体的な例を交えて解説していきます。

乳歯晩期残存とは?

通常、乳歯は6歳頃から12歳頃までに徐々に永久歯へと生え変わります。しかし何らかの理由で乳歯が残ったままになると、その後に生えてくる永久歯の位置や角度に異常が生じやすくなります。乳歯晩期残存の原因としては、永久歯の萌出遅延、萌出方向異常、または永久歯自体が存在しない「先天性欠如」などが考えられます。

歯並びに与える具体的な影響

1. 永久歯の萌出スペースが不足する

乳歯が抜けるべき時期に抜けないと、その下から生えてくる永久歯のスペースが確保されず、結果として歯列からはみ出して生えてしまうことがあります。これがいわゆる「乱杭歯」や「八重歯」の原因になります。

2. 永久歯が別の位置から生えてしまう

乳歯が残っているために、本来のルートで生えてこられず、永久歯が歯列の内側や外側から斜めに生えてくることもあります。このような状態を放置すると、将来的に矯正治療が必要になる可能性が高まります。

3. 噛み合わせのズレ

乳歯晩期残存により上下の歯の位置関係が乱れると、正常な咬合関係が築けなくなります。片側だけで噛む癖がついたり、顎の成長に左右差が出たりすることもあります。これが長期的には顎関節症などのリスク要因にもなります。

4. 永久歯の埋伏(まいふく)

乳歯が抜けずに長期間残ると、永久歯が歯ぐきの中で埋まったままになる「埋伏歯」になる場合があります。これは外科的処置を伴うこともあり、早期発見・対応が重要です。

実際によくあるケース

● 下の前歯が2列に並ぶ「二重歯列」

下の前歯に乳歯と永久歯が並んでいる状態。これは乳歯がなかなか抜けず、永久歯が内側から生えてきてしまった結果です。放置すると噛み合わせや見た目に大きな影響が出ます。

● 小臼歯(5番目の歯)が出てこない

乳歯が抜けるはずの場所にずっと残っているため、永久歯が出てこられずに歯列に隙間ができたり、隣接歯が傾いてきたりすることがあります。

放置するとどうなる?

・歯並びや噛み合わせの問題が複雑化し、矯正治療が難航する
・顎の成長バランスが崩れ、顔貌に左右差が生じる
・正しい発音や咀嚼機能にも影響が出る可能性がある

当院の対応

伊皿子おおね歯科医院では、定期検診時に歯の交換時期をしっかりチェックしています。特にスマイルキッズプログラムでは、永久歯の萌出状況や乳歯の動揺度を観察し、必要に応じてレントゲン撮影などの精密検査を実施します。さらに、矯正専門の女性歯科医師が在籍しており、歯列全体を見据えた長期的な視点での治療提案も行っています。

まとめ

乳歯晩期残存は、見た目にはわかりにくいものの、将来の歯並びや噛み合わせに大きな影響を及ぼすことがあります。保護者の方が気づかないうちに進行してしまうケースも多いため、定期的な歯科検診が何よりも大切です。お子さまの口元に少しでも違和感を感じたら、どうぞお気軽にご相談ください。

 カテゴリ:未分類

小児の早期接触は成長にどう影響する?

はじめに

子どもの歯や顎の成長には、“正しい噛み合わせ”が大きな影響を与えます。中でも、上下の歯が咬み合ったときに、ある一部の歯だけが先に当たってしまう「早期接触」は、見過ごされがちな問題です。見た目にはわかりづらく、子ども自身も違和感に気づかないことが多いため、注意が必要です。このコラムでは、小児期における早期接触の原因や成長への影響、歯科医院での対応などについて詳しくご紹介します。

早期接触とは?

早期接触とは、噛んだときに上下の歯が均等に接触せず、一部の歯だけが先に強く当たってしまう状態を指します。本来、咀嚼時には上下の歯がバランスよく接触し、顎や筋肉に均等な力がかかるのが理想です。しかし早期接触があると、歯や顎に過剰な負担がかかり、歯列や顔貌の発育、さらには顎関節の発達にも悪影響を与える可能性があります。

小児に早期接触が起こる原因

・乳歯のむし歯や早期脱落による噛み合わせのズレ
・永久歯の萌出位置の異常(萌出遅延や捻転など)
・過剰歯、癒合歯などの歯の形態異常
・舌癖や指しゃぶり、頬杖などの口腔習癖
・顎の成長バランスの不均衡

早期接触が成長に与える影響

1. 歯列不正(不正咬合)の誘発:

早期接触によって特定の歯や顎に過度な力が加わると、歯の移動や歪みが生じやすくなり、将来的な歯列不正の原因となります。

2. 顎関節への負担:

顎のズレが生じると、関節や筋肉に無理な力がかかり、開口障害や顎関節症のリスクが高まります。特に成長期には顎関節の発育に影響が出やすいです。

3. 咀嚼・発音機能の不全:

噛む位置が偏ると、咀嚼効率が悪くなり、消化不良や食欲不振につながる場合があります。また、舌や顎の動きに影響して発音が不明瞭になるケースもあります。

4. 顔貌の左右非対称:

長期間放置されると、骨格成長のアンバランスが生じ、顔の左右非対称や片側だけの発達が強調されることがあります。

歯科医院での対応

咬合診査:

咬合紙や咬合器を用いた精密な噛み合わせの検査により、早期接触の有無を確認します。

咬合調整:

軽度な場合は、わずかに高く当たっている部分を削合して、バランスの取れた咬合を得る処置を行います。

成長観察と矯正治療:

歯列や顎の成長に影響を与えている場合は、小児矯正の導入を検討します。タイミングを見ながら、成長誘導を行い、機能的・審美的なバランスを整えます。

家庭で気づけるサイン

・「左右どちらかでしか噛まない」「咀嚼回数が少ない」などの偏った噛み方
・食事中によく食べ物をこぼす、咬みにくそうにしている
・顎やこめかみをしきりに触る・疲れを訴える
・滑舌が悪くなる、発音に癖がある
・就寝時に歯ぎしりが強い

当院の取り組み

伊皿子おおね歯科医院では、小児の噛み合わせに関する診査・治療を積極的に行っています。定期検診の際には、スマイルキッズプログラムを通じて、歯列や口腔習癖のチェック、咀嚼や発音の機能確認も行っております。必要に応じて、矯正を専門的に行う女性歯科医師による診断・治療も対応可能です。保護者の方が気づきにくい変化も、歯科の視点から早期に発見・介入することができます。

まとめ

早期接触は見過ごされやすい噛み合わせの問題ですが、子どもの成長・発育に大きな影響を及ぼす可能性があります。定期的な歯科検診と適切な対応によって、将来的な歯並びや顎のトラブルを予防できます。お子さまの口元や咀嚼の様子に少しでも違和感を感じたら、ぜひ一度ご相談ください。

 カテゴリ:未分類

「歯の萌出異常」とは? ― 気づきにくいサインと早期対応の重要性

はじめに

お子さまの歯の生え方を見て、「なんだか左右で違う」「前歯の位置が変?」といった違和感を覚えたことはありませんか?歯の生え方には個人差がありますが、中には“萌出異常(ほうしゅついじょう)”という、歯の発育や生える位置に問題があるケースも存在します。このコラムでは、歯の萌出異常についての基礎知識から、その影響、歯科医院での対応方法について詳しく解説します。

歯の萌出異常とは?

歯の萌出異常とは、乳歯や永久歯が本来の位置・時期に正しく生えてこない状態を指します。正常なタイミングより著しく遅れたり、違う場所に生えたりすることで、歯列や噛み合わせ、発音などに悪影響を及ぼすことがあります。

具体的には以下のような種類があります:

萌出遅延:生えるべき時期になっても歯が出てこない
異所萌出:本来とは異なる場所や方向に歯が生えてくる
埋伏歯:骨の中に埋まったままで生えてこない歯
過剰歯・先天欠如歯:本数が多い/少ないことによる萌出異常

原因は?

歯の萌出異常の原因は多岐にわたります。

遺伝的要因:親子で同じような異常が見られることもあります
外傷:乳歯をぶつけたことによる発育への影響
過剰歯や癒合歯:他の歯の異常が影響する場合
骨や歯茎の厚み・構造の個人差
顎の成長不足や、口腔習癖(指しゃぶり・舌突出癖)などの影響

気をつけたいサイン

次のような様子が見られる場合、萌出異常が疑われます。

・左右で歯の生え方や順番に違いがある
・乳歯が抜けたのに何ヶ月も永久歯が生えてこない
・斜めに生えている、歯の向きがおかしい
・乳歯がグラグラしないのに、隣に新しい歯が顔を出している
・「歯が足りない/多い」ように見える

歯科医院での診断と対応

萌出異常の判断には、視診だけでなくレントゲン検査が重要です。骨の中の歯の位置や方向、永久歯の有無、過剰歯の存在などを確認することで、適切な治療方針が立てられます。
対応方法は以下の通りです:

経過観察:自然に正しい位置へ移動することもあるため、定期検診が重要
抜歯:乳歯の晩期残存や過剰歯などが原因の場合、抜歯により永久歯の萌出を促す
矯正治療:永久歯の位置異常や歯列不正に対し、矯正専門医による誘導が必要なこともあります

当院の取り組み

伊皿子おおね歯科医院では、スマイルキッズプログラムを通して、お子さまの歯の生え変わりの過程を丁寧にモニタリングしています。乳歯列期から永久歯列期への移行期における小さな変化を見逃さないことが、萌出異常の早期発見・早期対応につながります。
また、当院には矯正専門の女性ドクターが在籍しており、必要に応じて矯正相談や治療もご案内しています。

まとめ

歯の萌出異常は、放っておくと歯並びや噛み合わせ、さらには発音や口元の印象にも影響を及ぼすことがあります。しかし、早期に発見し適切な対応を行えば、多くの問題は未然に防げます。
「ちょっとおかしいかな?」と思ったら、迷わず歯科医院にご相談ください。お子さまの成長に合わせた丁寧なサポートで、健やかな口腔発達を一緒に育んでいきましょう。

 カテゴリ:未分類

ボトルカリエス(哺乳瓶虫歯)とは ― 赤ちゃんの歯を守るために知っておきたいこと

はじめに

赤ちゃんの可愛い乳歯が虫歯になってしまう——それは多くの保護者にとって大きなショックでしょう。中でも「ボトルカリエス(哺乳瓶虫歯)」は、まだ自分で歯みがきもできない時期に起こる虫歯として、注意が必要なトラブルです。早期発見と予防が何よりも大切です。本コラムでは、ボトルカリエスの原因、症状、予防法、そして治療についてわかりやすく解説します。

ボトルカリエスとは?

ボトルカリエスとは、哺乳瓶を使ってジュースやミルクなどの甘い飲み物を頻繁に、または長時間与え続けることで発生する乳歯の虫歯です。特に眠っている間に哺乳瓶をくわえたまま寝てしまう習慣があると、虫歯菌が糖を栄養源として酸を出し、歯を溶かしてしまいます。
主に上の前歯から進行し、複数の歯が一気に虫歯になる傾向があります。

なぜ哺乳瓶で虫歯になるのか

哺乳瓶で虫歯になる最大の理由は、「長時間にわたり口の中に糖が残る」ことです。
赤ちゃんは唾液の量が少なく、口腔内を清潔に保つ力が弱いため、糖分が歯の表面にとどまりやすくなります。特に就寝中は唾液の分泌が少なくなるため、虫歯のリスクがさらに高まります。

どんな飲み物が危険?

・市販の果汁ジュースやスポーツドリンク
・加糖ミルクや調整粉乳
・乳酸菌飲料や炭酸飲料

これらを哺乳瓶で頻繁に与えることは、虫歯リスクを高めます。
注意点として、「100%果汁だから安心」という思い込みも危険です。天然の果糖も虫歯の原因になります。

どんな症状が出るの?

初期には白っぽい濁りや斑点が歯に現れます。その後、茶色や黒色に変色し、歯が欠けたり、穴があいたりします。進行すると、赤ちゃんが噛むのを嫌がる、食事量が減る、機嫌が悪くなるなどの変化が見られます。
気づいたときにはすでに複数の歯が虫歯になっていることも多く、早期発見が重要です。

どうすれば予防できる?

・哺乳瓶で甘い飲み物を与えるのは避ける(特に寝る前や夜間)
・1歳を目安に哺乳瓶からコップやストローに移行する
・食後やミルクの後には口をゆすぐ、またはガーゼで歯を拭く
・1日1回以上の仕上げみがきを行う(親が必ず)
・定期的に歯科検診を受ける(乳歯のチェックを含め)

治療が必要になったら?

虫歯が見つかった場合、年齢や虫歯の進行度に応じて、フッ素塗布、CR充填(プラスチックによる修復)、抜歯などの対応が取られます。小さな子どもでも治療が必要になることがあるため、恐怖心やトラウマを与えないよう、丁寧な説明と段階的な対応が重要です。
伊皿子おおね歯科医院では、保護者への説明とともに、お子さまが安心して通えるよう配慮しています。

まとめ

ボトルカリエスは、正しい知識と予防習慣で防ぐことができる虫歯です。赤ちゃんの健やかな口腔環境を守るためにも、保護者の方が早めに注意し、適切な生活習慣を整えることが大切です。
気になる症状がある場合は、どうぞ早めにご相談ください。早期発見・早期対応が、将来の健康につながります。

 カテゴリ:未分類

MFTって何?:知られざる口腔筋機能療法の効果と必要性

はじめに

「口がぽかんと開いている」「歯並びが気になる」「舌の位置が正しくない」――こうしたお子さまの様子に気づいたことはありませんか? これらの背景には、口の周囲の筋肉バランスや機能の問題が潜んでいる場合があります。そうした機能の改善に役立つのが「MFT(口腔筋機能療法)」です。このコラムでは、MFTとは何か、その目的や効果、治療が必要なサインなどをわかりやすく解説します。

MFT(口腔筋機能療法)とは?

MFTは“Oral Myofunctional Therapy”の略で、日本語では「口腔筋機能療法」と訳されます。
舌、唇、頬など口腔周囲の筋肉の正しい使い方を学ぶトレーニングで、呼吸、嚥下(飲み込み)、咀嚼、発音などの機能を改善し、正しい歯並びや顎の成長を促す目的があります。
歯並びや咬み合わせだけでなく、口呼吸、発音、いびきなど、さまざまな症状に関係する“機能の問題”を根本から改善するのが特徴です。

MFTが必要になる代表的なケース

● 舌の癖とその影響

舌突出癖があると、前歯を押し出す力が働き、開咬やすきっ歯の原因になります。

● 口唇閉鎖不全

口を閉じる筋肉が弱く、口呼吸になりがちです。これは歯並びや顔貌の変化、虫歯・歯周病リスクの増加につながります。

● 指しゃぶりなどの習癖

長期間続くと歯列や顎の発育に影響を及ぼすことがあり、MFTによる補正が効果的です。

● 飲み込み方の異常

嚥下時に舌を突き出す癖があると、歯列矯正後の後戻りリスクが高まります。

● 発音の問題

舌の動かし方や位置に問題があると、サ行・ラ行の発音が不明瞭になることがあります。

MFTの主な目的と効果

● 舌の正しい位置を覚える

舌は本来、上顎に軽く接しているのが正常です。低位舌(舌が下がっている状態)はさまざまな問題を引き起こします。

● 鼻呼吸の定着

口呼吸は健康面に悪影響を及ぼすため、鼻呼吸への切り替えを重視します。

● 正しい嚥下パターンの習得

飲み込むときに舌が正しい動きをすることで、歯列や顎への過剰な力を防ぎます。

● 骨格バランスの整備

成長期の子どもでは、顔貌の形成にも影響するため、MFTによって良好な発育をサポートできます。

● 矯正後の後戻り予防

MFTを併用することで、矯正治療後の安定性が向上します。

MFTの具体的なトレーニング内容

● 舌の位置訓練

舌を上顎に正しく置く感覚を身につける練習を行います。

● 唇の閉鎖力強化

口輪筋のトレーニング(例:ストロー訓練、口すぼめ運動)を通じて、しっかりと口を閉じる力を育てます。

● 嚥下訓練

唇・舌・頬の協調運動を意識しながら、食べ物を飲み込むときの正しい筋肉の動きを習得します。

● 発音訓練

歯科医や言語聴覚士と連携し、舌の使い方や口の動きを見直しながら明瞭な発音を目指します。

トレーニングの進め方と期間

トレーニングは一人ひとりの状態に合わせてオーダーメイドで行います。
初期は週1回〜隔週の通院指導と、毎日の家庭での実践が中心です。
数ヶ月から1年程度かけて段階的に改善を目指します。
ご家庭での継続的なサポートが成功のカギとなります。

保護者へのアドバイス

● 日常の観察が第一歩

食べ方、話し方、寝相、表情、姿勢などの小さな変化にも注意を払いましょう。

● 早期相談のすすめ

違和感があれば、成長のチャンスを逃さずに歯科医院で相談を。

● 継続の大切さ

家庭でのトレーニング支援や声がけが、子どものやる気と定着につながります。

まとめ

MFTは、口腔の“機能”を整えることで、歯並び・発音・呼吸・姿勢など広範な影響を与える非常に重要な療法です。
とくに小児期の早期介入が将来的なトラブル予防につながります。
伊皿子おおね歯科医院では、成長段階に合わせたMFT指導を行っており、矯正歯科スマイルキッズプログラムとも連携してお子さまの健やかな発育をサポートしています。

 カテゴリ:未分類

離乳食と小児口腔機能発達 ― 食べ方から始まる予防法

はじめに:離乳食期は「口の発達」が始まる重要な時期

赤ちゃんの健やかな成長にとって、離乳食は単なる栄養補給ではありません。この時期は、噛む・飲み込む・舌を動かすなど、「口腔機能」が本格的に発達を始める極めて大切なステージです。つまり、離乳食の与え方や赤ちゃんの“食べ方”が、将来の歯並びや発音、さらには集中力や学習能力にもつながる基盤になるのです。

離乳食と小児口腔機能の深い関係

口腔機能とは、噛む・飲み込む・話す・呼吸するといった基本的な口の働きを指します。離乳食期はこれらの機能の“土台作り”の期間です。ミルクを吸う動きから、舌を動かし、唇を閉じ、咀嚼し、飲み込むといった一連の動作を学ぶ中で、自然と舌や唇、顎などの筋肉が育まれます。

離乳食のステップと口腔機能の発達段階

離乳食は「初期」「中期」「後期」「完了期」とステップを踏んで進めますが、これは栄養面だけでなく口腔機能の発達とも密接に関係しています。

– 初期(5〜6ヶ月)… 舌を前後に動かす練習
– 中期(7〜8ヶ月)… 舌を上下に動かし、口の中で食べ物を移動させる
– 後期(9〜11ヶ月)… 歯ぐきでの咀嚼が始まり、舌や頬の筋力が発達
– 完了期(12〜18ヶ月)… 前歯でかじる、奥歯で潰す、唇を閉じて飲み込む動作が完成

このステップを飛ばしたり遅らせたりすると、口腔筋機能の発達に偏りが生じることがあります。

よくある誤解とその影響

「むせないように」と、とろとろの食事を長期間与えすぎてしまうと、舌や唇、頬の筋肉を使うチャンスを逃してしまいます。また、前歯が生えてきても「食べやすいように」と細かく切って与えすぎると、かじる動作が育たず、発音や歯並びにも影響を与える可能性があります。

舌・唇・頬の筋力を育てる食べ方とは?

正しい口腔発達には、赤ちゃん自身が「自分で食べる」ことが重要です。スプーンを口に突っ込むのではなく、赤ちゃんが自分から口を閉じて取り込むようにしましょう。また、もぐもぐする回数が増えるように少しずつ固さを変え、筋肉を自然と使うように促していくことが大切です。

手づかみ食べと姿勢の重要性

「汚れるから…」と手づかみ食べを避けていませんか? 手で食べ物をつかみ、口に運ぶ過程は、手先の発達だけでなく口腔機能の発達にも大きな影響があります。特に、姿勢を正し、足裏がしっかり床についている状態で食事をすることで、噛む力・飲み込む力が安定し、全身の成長にもつながります。

食べる力が育つと将来にどうつながるか

離乳食期に正しい食べ方を身につけた子どもは、口呼吸や誤嚥のリスクが減少し、集中力・姿勢の安定にもつながるとされています。また、口腔機能が十分に発達することで、歯並びの問題や発音障害の予防にも効果があるといわれています。

歯科医院でのサポート

小児歯科では、食べ方や口腔の発達状況をチェックし、必要に応じて食育指導や口腔筋機能療法(MFT)を行うことができます。特に、口がポカンと開いている、よくむせる、食事に時間がかかるといったサインがある場合は、早期の相談がおすすめです。

まとめ:予防は離乳食から始まっている

むし歯や歯並びの問題、そして集中力や学力の低下――。これらはすべて、離乳食期の“食べ方”が深く関係しています。離乳食を単なる栄養補給ではなく、「お口の機能を育てる大切なトレーニング」と捉えて、日々の食事に向き合っていくことが、お子さんの健やかな未来につながる第一歩となるのです。

 カテゴリ:未分類

小児矯正と機能訓練 ― 早期介入で変わる成長経路

はじめに:歯並びの問題は“成長の中で整う”は本当?

「子どもの歯並び、いずれ整うだろう」と思っていませんか?確かに、乳歯から永久歯への生え変わりの過程で自然に改善するケースもありますが、近年では食生活や口腔機能の未発達、口呼吸などが影響し、自然には整わない歯並びの子どもが増えています。本コラムでは、成長期の歯並びの問題に対して早期に対応する「小児矯正」と「機能訓練(MFT)」の重要性について解説します。

小児矯正とは何か ― 大人の矯正との違い

小児矯正とは、主に6歳から12歳の成長期に行われる歯列矯正のことを指します。大人の矯正が「すでに完成した歯列の移動」であるのに対し、小児矯正は「顎の成長をコントロールする」ことが目的です。顎の成長を正しい方向に導くことで、歯がきれいに並ぶスペースを確保したり、将来的な抜歯や大がかりな矯正治療を回避できる可能性が高まります。

口腔機能と歯並び ― 噛む・飲む・呼吸するの連動

歯並びは、単に歯だけの問題ではありません。舌・唇・頬などの筋肉の使い方、噛み方、飲み込み方、呼吸の仕方といった「口腔機能」が密接に関わっています。特に「口呼吸」は歯並びに大きな悪影響を与えるとされており、上顎が十分に発達せず狭くなり、前歯の突出や開咬を引き起こす原因になります。

機能訓練(MFT)の役割とは?

MFT(口腔筋機能療法)は、舌・唇・頬・顎などの筋肉の正しい使い方を習得する訓練です。歯並びの乱れは、多くの場合、誤った舌の位置や呼吸習慣が原因であり、矯正装置だけでは根本解決ができません。MFTでは、舌の正しい位置、鼻呼吸の習慣化、嚥下や発音の正常化などを通じて、歯列を安定させる土台を作ります。

早期介入のメリット(顎の成長誘導、抜歯の回避など)

成長期の子どもにとっての最大のメリットは、「骨格がまだ柔らかく、誘導しやすい」という点です。上顎や下顎の成長方向を正しくコントロールすることで、将来的に抜歯や外科手術を必要としない自然な矯正が可能になります。また、子ども自身が治療に慣れやすく、習慣の修正がしやすいのも早期介入の利点です。

よくある誤解とその背景

「永久歯が生えそろってから治療した方が効率が良いのでは?」という考え方は今も根強くありますが、これは一部正しく、一部誤解です。歯の生え変わりを待ってしまうことで、骨格的な問題が固定されてしまい、より大がかりな矯正が必要になることがあります。また、悪習癖が固定化され、口呼吸や舌癖が改善しにくくなるリスクもあります。

保護者が気付きやすい“早期介入が必要なサイン”

– 口がポカンと開いている(口唇閉鎖不全)
– 食事中にくちゃくちゃ音を立てる
– 舌を前に突き出す癖がある
– いつも猫背で、姿勢が悪い
– 発音が不明瞭で聞き取りにくい

これらのサインは、口腔機能の不全や歯並びの問題につながる可能性があります。早期のチェックと対処がカギとなります。

歯科医院での診断と指導の流れ

歯科医院では、まず視診や模型、レントゲン撮影などを用いて顎の大きさ・歯の位置・噛み合わせなどを確認します。加えて、舌の動きや呼吸の状態、姿勢、筋肉の使い方なども総合的に評価し、必要に応じて矯正装置やMFTの提案を行います。

小児矯正と機能訓練の具体例

– 拡大床:上顎を拡げるための装置で、狭い歯列を改善
– マウスピース型矯正:取り外し可能な装置で、子どもの負担が少ない
– MFT:舌の体操、発音練習、呼吸訓練などを通じて歯列を支える筋肉を強化

これらを組み合わせることで、より自然で安定した矯正効果が期待できます。

まとめ:子どもの成長力を生かすなら“今”が大事

小児矯正と機能訓練は、単に歯並びを整えるためのものではありません。子どもの成長力を最大限に生かし、将来の健康や自信、学力や集中力にまで良い影響を与える「予防的な医療」としての側面を持っています。保護者が「今」気づき、歯科医院でのチェックを受けることで、お子さまの未来は大きく変わるかもしれません。歯並びに限らず、お口まわりに気になる癖やサインがある場合は、どうぞお気軽にご相談ください。

 カテゴリ:未分類

【白金高輪の歯科医が解説】小児矯正は何歳から?

はじめに

「うちの子の歯並び、大丈夫かな?」「矯正って何歳から始めればいいの?」こうした疑問は、多くの保護者の方が抱くものです。今回は、白金高輪にある伊皿子おおね歯科医院の小児矯正専門医(女性医師)が、小児矯正の適切な開始時期とその判断のポイントについてわかりやすく解説します。

小児矯正は“何歳から”始めるべき?

一般的に、小児矯正は「第1期治療」と「第2期治療」に分かれます。第1期治療は6〜9歳ごろ、乳歯から永久歯への生え替わりが始まるタイミングが目安です。この時期の治療では、顎の成長をコントロールしたり、悪習癖を改善したりすることが目的です。
歯がすべて永久歯に生え変わった後(おおよそ12歳以降)に始まるのが第2期治療で、本格的な歯列矯正(ワイヤー矯正やマウスピース型矯正など)を行います。

“早く始める”メリットと注意点

6歳ごろから始める小児矯正には、以下のようなメリットがあります:

– 顎の成長を利用して自然な歯列を誘導できる
– 永久歯の抜歯を避けられる可能性が高くなる
– 悪習癖(口呼吸、舌癖、指しゃぶりなど)を改善しやすい

ただし、すべての子どもに早期矯正が必要というわけではありません。歯並びだけでなく、口腔習癖や顔貌のバランスも含めて、総合的に診断することが大切です。

こんなサインがあれば一度相談を

お子さまに次のような傾向が見られたら、一度矯正相談をおすすめします:

– 前歯が噛み合わず、隙間がある(開咬)
– 出っ歯や受け口が目立つ
– 口をポカンと開けている(口唇閉鎖不全)
– 舌の位置が低く、飲み込みが変
– 指しゃぶりや頬杖などの癖が続いている

こうした状態は、放っておくと将来的な歯並びや発音、呼吸に悪影響を及ぼすこともあります。

当院の取り組み ― スマイルキッズプログラム

伊皿子おおね歯科医院では、お子さまの健やかな成長を支えるために「スマイルキッズプログラム」を導入しています。このプログラムでは、定期検診ごとに歯の生え方や顎の成長、口腔衛生状態をチェックし、必要に応じて矯正の介入時期を見極めます。
虫歯や歯肉炎の予防にとどまらず、将来の歯並びや口腔機能の健全な発達をサポートすることが目的です。

矯正専門の女性歯科医による安心の診療

当院には、小児矯正を専門とする女性歯科医が在籍しており、お子さまにも保護者の方にも安心してご相談いただける体制を整えています。小さな変化を見逃さず、一人ひとりの成長に合わせた丁寧な診療を心がけています。

まとめ

小児矯正は、ただ歯を動かす治療ではなく、成長発達をサポートする医療です。6〜9歳のタイミングは、歯並びを整える“準備期間”として非常に大切な時期です。
「何歳から始めるべき?」と迷ったときは、ぜひ早めにご相談ください。伊皿子おおね歯科医院では、専門医による的確な診断と、スマイルキッズプログラムによる継続的なフォロー体制で、お子さまの健やかな成長をサポートしています。

 カテゴリ:未分類

アクセス 電話する