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MFTって何?:知られざる口腔筋機能療法の効果と必要性

はじめに

「口がぽかんと開いている」「歯並びが気になる」「舌の位置が正しくない」――こうしたお子さまの様子に気づいたことはありませんか? これらの背景には、口の周囲の筋肉バランスや機能の問題が潜んでいる場合があります。そうした機能の改善に役立つのが「MFT(口腔筋機能療法)」です。このコラムでは、MFTとは何か、その目的や効果、治療が必要なサインなどをわかりやすく解説します。

MFT(口腔筋機能療法)とは?

MFTは“Oral Myofunctional Therapy”の略で、日本語では「口腔筋機能療法」と訳されます。
舌、唇、頬など口腔周囲の筋肉の正しい使い方を学ぶトレーニングで、呼吸、嚥下(飲み込み)、咀嚼、発音などの機能を改善し、正しい歯並びや顎の成長を促す目的があります。
歯並びや咬み合わせだけでなく、口呼吸、発音、いびきなど、さまざまな症状に関係する“機能の問題”を根本から改善するのが特徴です。

MFTが必要になる代表的なケース

● 舌の癖とその影響

舌突出癖があると、前歯を押し出す力が働き、開咬やすきっ歯の原因になります。

● 口唇閉鎖不全

口を閉じる筋肉が弱く、口呼吸になりがちです。これは歯並びや顔貌の変化、虫歯・歯周病リスクの増加につながります。

● 指しゃぶりなどの習癖

長期間続くと歯列や顎の発育に影響を及ぼすことがあり、MFTによる補正が効果的です。

● 飲み込み方の異常

嚥下時に舌を突き出す癖があると、歯列矯正後の後戻りリスクが高まります。

● 発音の問題

舌の動かし方や位置に問題があると、サ行・ラ行の発音が不明瞭になることがあります。

MFTの主な目的と効果

● 舌の正しい位置を覚える

舌は本来、上顎に軽く接しているのが正常です。低位舌(舌が下がっている状態)はさまざまな問題を引き起こします。

● 鼻呼吸の定着

口呼吸は健康面に悪影響を及ぼすため、鼻呼吸への切り替えを重視します。

● 正しい嚥下パターンの習得

飲み込むときに舌が正しい動きをすることで、歯列や顎への過剰な力を防ぎます。

● 骨格バランスの整備

成長期の子どもでは、顔貌の形成にも影響するため、MFTによって良好な発育をサポートできます。

● 矯正後の後戻り予防

MFTを併用することで、矯正治療後の安定性が向上します。

MFTの具体的なトレーニング内容

● 舌の位置訓練

舌を上顎に正しく置く感覚を身につける練習を行います。

● 唇の閉鎖力強化

口輪筋のトレーニング(例:ストロー訓練、口すぼめ運動)を通じて、しっかりと口を閉じる力を育てます。

● 嚥下訓練

唇・舌・頬の協調運動を意識しながら、食べ物を飲み込むときの正しい筋肉の動きを習得します。

● 発音訓練

歯科医や言語聴覚士と連携し、舌の使い方や口の動きを見直しながら明瞭な発音を目指します。

トレーニングの進め方と期間

トレーニングは一人ひとりの状態に合わせてオーダーメイドで行います。
初期は週1回〜隔週の通院指導と、毎日の家庭での実践が中心です。
数ヶ月から1年程度かけて段階的に改善を目指します。
ご家庭での継続的なサポートが成功のカギとなります。

保護者へのアドバイス

● 日常の観察が第一歩

食べ方、話し方、寝相、表情、姿勢などの小さな変化にも注意を払いましょう。

● 早期相談のすすめ

違和感があれば、成長のチャンスを逃さずに歯科医院で相談を。

● 継続の大切さ

家庭でのトレーニング支援や声がけが、子どものやる気と定着につながります。

まとめ

MFTは、口腔の“機能”を整えることで、歯並び・発音・呼吸・姿勢など広範な影響を与える非常に重要な療法です。
とくに小児期の早期介入が将来的なトラブル予防につながります。
伊皿子おおね歯科医院では、成長段階に合わせたMFT指導を行っており、矯正歯科スマイルキッズプログラムとも連携してお子さまの健やかな発育をサポートしています。

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